日本語の「夜」に関する表現をさらに楽しむ

美しい日本語

 前回に続いて夜に関する日本語の表現をご紹介していきたいと思います。

 前回の記事がこちらです。

 日本語の「夜」の表現をみてみる

なぜ、夜が好きか

 僕は夜が好きです。なぜ夜が好きかといいますと、強い光がなかったり、大きな音がないため穏やかな自分の時間が過ごせるからです。

 また、黒い空に月や星が映える夜という景色そのものも素晴らしいと感じています。

 今日はそんな夜の魅力をさらに楽しめるよう四つほど言葉を紹介したいと思います。

夜に関する言葉

 今回ご紹介したい言葉がこちらです。

  1. 夜さり
  2. 待宵
  3. 可惜夜
  4. 夜もすがら

一つずつ見ていきましょう。

夜さり

 一つ目は夜さりです。読み方は「よさり」です。

 夜さりとは夜のことなのですが、こちらは西日本の方言だそうです。といっても現代で使われるというよりは、「雅語」といって、平安時代の貴族などが使うような使う言葉だったようです。

 平安時代の標準語といえば京言葉だったので、そういった意味で西日本の方言といえますね。

待宵

 二つ目は待宵です。読み方は「まつよい」です。

 待宵とは十五夜の前日の夜のことです。十五夜とは陰暦の十五日、特に八月十五日の夜のことをいうそうです。

 前日の夜のことを表すのに「待ちわびる」、「待ち遠しい」の待つという字を使うなんて、昔の人にとって十五夜の満月がどれほど特別なものだったかということが伺えますね。

可惜夜

 続いては可惜夜です。読み方は「あたらよ」です。

 可惜夜は明けてしまうのが惜しいほど素晴らしい夜のことです。もともと、「可惜」という言葉があり、こちらが「せっかくの素晴らしいものが活かせず惜しい」みたいな意味です。そこに夜という文字をくっつけた言葉です。

 この言葉は自分の名前にもしているくらい好きな言葉です。もともと夜という時間が好きだからということもありますが何より惹かれたのは言葉を口にしたときの響きです。

 夜というとどうしても冷たいようなイメージがある気がします。ですが「あたらよ」と口にしたとき、もしくは字面を見たときに少し暖かいイメージがありませんか?

 僕はそんな感じがしています。すごく素敵な言葉だなと思います。

夜もすがら

 最後は夜もすがらです。読み方は「よもすがら」です。

 夜もすがらとは一晩中、という意味で何らかの行動や状態が一晩中続くときに使います。

 風が吹いていたり雨が降っていたりしたときに使えそうですね。この言葉は他の言葉より日常の会話で使いやすそうです。

 サラッと使うと自慢できるかもしれませんね。

この記事を読んでくださった方へ

 この記事を読んで日本語に興味を持ってくださる方、そこから、勉強を始める方がいればうれしいです。

 このブログでは僕の思う日本語の美しさを紹介したりしながら、読んでくださった方々に勉強に興味を持ってもらえるような記事を書いています。

 勉強している学生さんはもちろん、大人になって勉強から離れているものの勉強しないと、と思っている方や勉強しているお子さんのいる親御さんなどにも読んでいただけるような記事をこれから書いていくつもりです。興味がありましたら是非読んでいただけると嬉しいです。

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