小説を読みたくなる本を紹介します!
今日は「小説とか読んでみたいけど今まで本を読む習慣なんてなかったし難しそう…」という方に向けて小説を読みたくなる本を紹介したいと思います。今まで本を読んだりしてこなかった方や、本を読まないとな、と感じている方に読んでもらえたらと思います。
本について書いた記事がいくつかあるのでよかったらそちらも読んでください。
読書 ←こちらから読めます。
そもそも小説の面白さとは?
そもそも、小説はどういったところが面白いのか、ということを考えてみようと思います。といっても、あくまで僕が考える面白さですのでそれ以外にも様々な面白さがあるというのは頭に入れておいてほしいと思います。
僕の思う小説の面白さとは、一言でいうと、言葉の美しさ、です。
ちょっとキザな言い方かと思いますが、小説にはその物語を書いた小説家の思う美しさが凝縮しています。
特に純文学といわれるジャンルは物語の面白さ以上に文章の美しさなどが求められるためその傾向が顕著です。
物語を書く人のことを時に「文豪」という言い方をする場合がありますが、文豪の一人として、有名なのが夏目漱石がいます。
夏目漱石の文才を表す有名なエピソードがあります。
まだ、漱石がしっぴち活動を始める前、漱石が英語の教師をしていた時の話です。授業中に「I love you.」という文章を和訳するように一人の生徒を指しました。
するとその生徒は「我、汝を愛す」と訳しました。(汝とはあなたという意味です。)間違っていないように聞こえますが漱石はこう言います。
「日本人はそんな無粋な言い方をしない。」と。そして続けてこういいます。「この場合は「月がきれいですね」とでも訳しなさい。」
この有名なエピソードは噂程度のもので実際にあった話ではないみたいなのですがすごく素敵なエピソードだと思いませんか?僕が好きなお話の一つです。
このような感性を持った人たちが文章を紡ぎ作ったのが小説であると考えると読んでみたいと思いませんか?
実際、芥川賞を受賞した「コンビニ人間」という小説があるのですが、こちらは、もちろん物語自体も面白いのですが、なにより登場人物の心情の微妙な動きを見事に描写していてその文章の美しさに感動しました。
とはいえ…
とはいえ、実際に自分がどの作者が書いた文章に美しさを見出すかはわかりませんよね。
興味の赴くまま自由に本屋さんに行って、本を買って自分の好きな作者を見つける、というのもすごく楽しいのでお勧めなのですが、これはある程度本が好きな人じゃないと、たぶんただの苦行になってしまいます。
そこで、僕がお勧めする本があります。それが「I love you の訳し方」という本です。
様々な小説家の感性に触れられる
こちらの本の魅力、それは様々な小説家の感性に触れることができる点です。
この本では百人の小説家が自分の著書の中でどのように愛という感情を書き表しているかを紹介しています。
皆さんは愛を伝えようと思ったときにどういう言葉を使いどういう表現をしますか?
ロマンチックに表現する人、情熱的に表現する人、はたまた、狂気的に表現する人…。様々いるかと思いますが、そこには皆さんの感性があらわれるかと思います。
なぜなら、愛というものはだれもが存在を知っているのに誰も明確に説明できないものだからです。だからこそ、人それぞれの感性があらわれます。
小説を書く人たちも一緒ということです。だからこそ、皆さんが共感できるもの、共感できないものは違ってきます。
ですので、この「I love you の訳し方」を読んでみてほしいです。百個の愛を表す美しい文章の中にきっと皆さんが共感できるもの、または共感できないもの、共感できないのに妙に惹かれるもの、たくさんあると思います。
その中から惹かれた表現をする作者の本に興味を持ってみるとその小説はきっとあなたにとってすごく面白い作品なのではないでしょうか。
この「I love you の訳し方」は小説を読むきっかけ、読書を楽しむ入り口になる本なのではないかと思います。「本に興味がある」という方や「読書したいけど難しそう」と思う方は是非読んでみてほしいと思います。
最後に
今日は小説を読まないけど興味がある方に向けて、「I love you の訳し方」という本を紹介しました。
それでは今日はこの辺りで。ありがとうございました。
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