芥川龍之介の短編小説「藪の中」
今日は芥川龍之介の短編小説、「藪の中」についてお話していきたいと思います。芥川龍之介といえば「羅生門」や「蜘蛛の糸」がすごく有名かとおもいます。これらに比べると聞いたことがない方もいらっしゃるかと思います。
ですがこの薮の中という作品はある言葉の語源になっているほど強烈なインパクトを与える作品になっています。
よくミステリーなんかでいわれる、「真相は薮の中」という言葉、迷宮入りみたいな意味合いで言われていますがまさにこの言葉は「藪の中」からできた言葉なんです。
どんなお話か気になりませんか?実は考察するのが好きな人などには特に読んでみてほしい内容になっています。それでは簡単にお話していきます。
あらすじ
すごく簡単に説明しますと薮の中である一人の男が殺されているのが発見されるのですがこの事件の関係者の証言が前半にあり、後半には事件の当事者(容疑者、殺された男の妻、そして殺された男)の三人の証言が聞ける、という構成になっています。
この作品、何が面白いかといいますと前半で少しずつ容疑者が浮かび上がってきて後半の最初に容疑者が自白するのですが当事者の三人の証言がめちゃくちゃ食い違っているんです。
少しずつとかそんなレベルじゃないくらい食い違っているんです。
普通ならこうなった場合、名探偵が登場して証言の矛盾を正して事件を解決に導くという痛快なストーリーがあるのですが、この小説はなんと最後被害者自身の証言が終わると同時にこの小説も幕を閉じます。
僕がこの話を読んだときは衝撃的でした。事件の真相は一切明らかにならずに終わったので…。
今でも考察されている
この事件の真相は今現在でも明らかになっておらず、あまたの文学者などが何とかこの事件の真相を暴こうと研究しているのですがいまだに謎のまま、まさに「真相は薮の中」だそうです。
今となっては芥川龍之介はどういった意図でこの作品を執筆したのかもわかりませんがもしかしたら芥川龍之介は躍起になっている文学者を見て笑っているのかもしれませんね。
最近はドラマなどの考察をしてSNSが盛り上がっていますが考察好きの方にはぜひこの謎に挑戦してもらいたいです。
最後に
今日は芥川龍之介の短編小説、「藪の中」についてお話ししました。
是非考えるのが好きな方やミステリー好きの方など、この謎に挑戦してもらいたいなと思います。興味がありましたら是非下のリンクから見てみてください。(ほかにもいろいろおすすめの作品あります。せっかくなので短編集)を手に取ってみてください。
それでは今日はこの辺りで。ありがとうございました。
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